他人の発話を伝える間接話法「-다고 하다」を、平叙・疑問・命令・勧誘の4文型と口語縮約形(-대요/-냬요/-래요/-재요)まで、日本語話者向けに体系的に解説します。
🎯 この講の学習目標
この講を終えると、あなたは「彼は明日来ると言っています」「早く行けと言われました」のように、他人の言葉を韓国語で正確に伝えることができるようになります。他人の発話・考え・ニュースを引用して伝える文法を間接話法(간접화법、間接引用)と呼びます。会話でもニュースでも文章でも絶えず使われるため、TOPIK IIでは聞取り・読解・書き取りのすべてで頻出する必須表現です。
間接話法は文の種類——平叙・疑問・命令・勧誘——ごとに形が変わり、さらに口語では縮約形が多用されます。一見ルールが多くて大変そうですが、「元の文型ごとに決まった語尾を付け、最後に 하다 を足す」という一貫した仕組みさえつかめば、あとは型に当てはめるだけです。前講で学んだ活用の知識が土台になります。まずは間接話法の基本構造から見ていきましょう。
📖 間接話法の基本構造
この節では、間接話法とは何か、そして直接話法との違いを確認します。直接話法は相手の言葉をそのまま「 」で引用する言い方、間接話法は話し手の視点に直して伝える言い方です。
日本語で考えてみましょう。直接話法は「彼は『行きます』と言った」、間接話法は「彼は行くと言った」です。韓国語も同じ発想で、直接話法は「그는 "가요"라고 했다」、間接話法は「그는 간다고 했다」となります。間接話法では、引用する文を特定の形に変え、そのうしろに「-고 하다(〜と言う)」を付けるのが基本の骨組みです。この「-고」が引用を示す目印だと覚えてください。
ここで重要なのは、引用する文が平叙文・疑問文・命令文・勧誘文のどれかによって、-고 の前の形が変わるという点です。逆にいえば、この4パターンさえ押さえれば間接話法は完成します。また、伝える動詞は 하다(言う)が基本ですが、묻다(尋ねる)・생각하다(思う)・듣다(聞く)などにも置き換えられ、「간다고 생각해요(行くと思います)」のように応用できます。それでは、最も基本の平叙文から一つずつ見ていきます。
💡 平叙文・疑問文の間接話法
この節では、4文型のうち使用頻度が最も高い平叙文(事実を述べる文)と疑問文(尋ねる文)の間接話法を扱います。ここが最重要なので、品詞ごとの違いに注意して覚えてください。
平叙文は基本語尾「-다고 하다」ですが、動詞の現在形だけ形が特殊です。動詞の現在は-ㄴ/는다고(母音・ㄹ語幹→-ㄴ다고、子音語幹→-는다고)、形容詞の現在は-다고、名詞+이다は-(이)라고を使います。過去はすべて-았/었다고で統一されるので、むしろ過去のほうが簡単です。以下の表で整理します。
| 品詞・時制 | 語尾 | 例(元の文 → 間接話法) |
|---|---|---|
| 動詞・現在 | -ㄴ/는다고 | 가요 → 간다고 해요/먹어요 → 먹는다고 해요 |
| 形容詞・現在 | -다고 | 바빠요 → 바쁘다고 해요 |
| 名詞+이다 | -(이)라고 | 학생이에요 → 학생이라고 해요 |
| 過去(共通) | -았/었다고 | 갔어요 → 갔다고 해요 |
たとえば「친구가 내일 온다고 해요(友達が明日来ると言っています)」「이 문제가 어렵다고 했어요(この問題は難しいと言いました)」のように使います。日本語話者がよく間違えるのは、動詞の現在をそのまま「가다고」としてしまうことです。動詞の現在は必ず -ㄴ/는다고(간다고/먹는다고)になる点に注意しましょう。
疑問文は「-냐고 하다(〜かと尋ねる)」を使います。現代の口語では動詞・形容詞ともに語幹に -냐고 を付けるのが一般的です(가냐고/먹냐고/바쁘냐고)。伝統的な文法では動詞に -느냐고、形容詞に -(으)냐고 を用いる形も正しく、書き言葉ではこちらも見られます。「언제 오냐고 물어봤어요(いつ来るのかと尋ねました)」のように、疑問文の引用には 하다 より 묻다・물어보다(尋ねる)がよく使われます。
💡 命令文・勧誘文の間接話法
この節では、残る2文型——命令文(〜しろ)と勧誘文(〜しよう)——の間接話法を扱います。この2つは動詞にしか付かない点がポイントです。
命令文は「-(으)라고 하다(〜しろと言う)」です。母音語幹なら -라고(가다→가라고)、子音語幹なら -으라고(먹다→먹으라고)を付けます。「선생님이 조용히 하라고 했어요(先生が静かにしろと言いました)」のように、指示や依頼を伝えるときに使います。
命令文には一つ特別な注意点があります。「주다(くれる・あげる)」を含む依頼では、その行為の受け手が誰かで形が変わります。話し手(自分側)に何かをしてほしい場合は「달라고 하다」、第三者にあげてほしい場合は「주라고 하다」を使います。「동생이 용돈을 달라고 해요(弟が自分にお小遣いをくれと言っています)」と「친구에게 선물을 주라고 했어요(友達にプレゼントをあげてと言いました)」を比べると違いが明確です。この使い分けはTOPIKでも問われやすい要注意ポイントです。
勧誘文は「-자고 하다(〜しようと言う)」です。語幹にそのまま -자고 を付けます(가다→가자고、먹다→먹자고)。「같이 점심을 먹자고 했어요(一緒に昼ごはんを食べようと言いました)」のように、提案・誘いを伝えるときに使います。命令文も勧誘文も、動作を求める文なので形容詞には付かない——これを押さえておけば混乱しません。
🔍 口語の縮約形
この節では、日常会話や聞取り問題で頻出する間接話法の縮約形を扱います。「-고 하다」の部分が縮まって、より短い形になるパターンです。聞取りではこの縮約形で流れるため、必ず認識できるようにしておきましょう。
縮約は規則的で、「-다고 해요」の해が落ちて「-대요」になるのが基本です。文型ごとにまとめると次の通りです。
| 文型 | 完全形 | 縮約形 | 例 |
|---|---|---|---|
| 平叙 | -다고 해요 | -대요 | 온다고 해요 → 온대요 |
| 疑問 | -냐고 해요 | -냬요 | 가냐고 해요 → 가냬요 |
| 命令 | -(으)라고 해요 | -(으)래요 | 먹으라고 해요 → 먹으래요 |
| 勧誘 | -자고 해요 | -재요 | 가자고 해요 → 가재요 |
たとえば「내일 비가 온대요(明日雨が降るそうです)」「빨리 오래요(早く来いと言っています)」のように使います。縮約形は「〜だそうです」という伝聞のニュアンスで日常的に多用されるため、話せるだけでなく聞いて瞬時に元の文型を復元できることが3級では重要です。名詞+이다の平叙縮約は「-(이)래요(학생이래요=学生だそうです)」となる点も覚えておきましょう。
⚠️ よくある間違い
この節では、間接話法で日本語話者が犯しがちな3つのミスを先回りして正します。
ミス1:動詞の現在に -다고 をそのまま付ける。「行くと言う」を「가다고 해요」とするのは誤りで、正しくは「간다고 해요」です。動詞の現在だけは -ㄴ/는다고 という特別な形になる——ここは何度も口に出して体に覚えさせてください。
ミス2:命令・勧誘を形容詞に使う。命令の -(으)라고 と勧誘の -자고 は動作を求める表現なので、形容詞(状態を表す語)には付きません。「예쁘라고」のような形は存在しない、と覚えておきましょう。
ミス3:달라고 と 주라고 を混同する。「(自分に)くれと言う」は 달라고、「(他人に)あげてと言う」は 주라고 です。日本語ではどちらも「〜してと言う」で表せてしまうため、誰が受け手なのかを意識しないと取り違えます。文脈で受け手を確認する習慣をつけましょう。
📝 まとめと次講予告
今回の要点を整理します。次のチェックリストを自分の言葉で説明できれば合格です。
- 間接話法の骨組みは「引用文+-고 하다」。文型ごとに -고 の前の形が変わる。
- 平叙:-다고(動詞現在のみ -ㄴ/는다고、이다は -(이)라고、過去は -았/었다고)。
- 疑問:-냐고/命令:-(으)라고/勧誘:-자고。命令・勧誘は動詞のみ。
- 依頼の受け手で 달라고(自分に)/주라고(他人に) を使い分ける。
- 口語縮約:-대요/-냬요/-래요/-재요。聞取りで瞬時に復元できることが重要。
他人の言葉を自在に引用できるようになったら、次は文の視点を変える表現に進みます。次の第4講では、受身(피동)と使役(사동)の入門を学びます。「ドアが開く/ドアを開ける」「子どもに服を着せる」のような表現で、読解・聞取りの理解を一段深めてくれる中級文法です。今回学んだ引用と合わせて、表現の幅を広げていきましょう。
📚 参考資料
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- -자고 하다
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