韓国語の助詞은/는(主題=〜は)と이/가(主語=〜が)を、日本語のは・がとの対応で解説。パッチムによる形の選び方、新情報と既知情報の使い分け、저→제가・누구→누가の不規則変化を扱う。
🎯 学習目標
この第6講を終えると、あなたは韓国語の2大助詞「은/는(〜は)」と「이/가(〜が)」を、場面に応じて使い分けられるようになります。これまで「主題の印」として丸ごと覚えてきた「은/는」を、いよいよ正面から理解する講です。日本語話者にとって、ここには大きな朗報があります——韓国語の은/는と이/가は、日本語の「は」と「が」とほぼ同じ感覚で使えるのです。
「は」と「が」の違いは、世界中の韓国語学習者が最も苦労するポイントの一つです。しかし、日本語を母語とするあなたは、すでにこの区別を無意識に使いこなしています。つまり、新しい概念を一から学ぶのではなく、「日本語のは・がを韓国語の形に置き換える」だけで、かなりの部分が解決します。ゴールは3つです。第一にパッチムによる形の決まりを覚えること、第二に「主題のは/主語のが」の役割を理解すること、第三に「제가・누가」のような形が変わる主語を押さえることです。
🧩 은/는と이/가の形 — パッチムで決まる
この節では、まず助詞の「形」を確定させます。意味の前に、形の選び方を機械的にできるようにしておくと、あとが楽になります。
韓国語の助詞は、前の名詞がパッチム(子音)で終わるか、母音で終わるかで形が変わります。これは第3講の「이에요/예요」や第4講の「이/가 아니에요」と同じ仕組みです。次の表で確認しましょう。
| 意味 | パッチムあり(子音終わり) | 母音終わり |
|---|---|---|
| 〜は(主題) | 은 例:책은、사람은、일본은 | 는 例:저는、친구는、학교는 |
| 〜が(主語) | 이 例:책이、사람이、선생님이 | 가 例:친구가、학교가、의자가 |
覚え方はシンプルです。「은/이」はどちらもパッチム(子音)で始まる形で、前の名詞のパッチムと自然につながります。「는/가」は子音を持たない形で、母音で終わる名詞のあとに付きます。例えば「책(本、パッチムㄱ)」には「책은・책이」、「친구(友達、母音終わり)」には「친구는・친구가」を使います。まずはこの形の選択を、考えずにできるよう練習しましょう。
📌 은/는 — 主題と対比の助詞
この節では「〜は」にあたる「은/는」の役割を学びます。日本語の「は」を思い浮かべながら読むと、すっと理解できます。
「은/는」は主題(トピック)を示す助詞で、「その文が何について述べているか」を提示します。日本語の「は」とまったく同じ働きです。「저는 학생이에요(私は学生です)」は「私について言えば、学生です」という意味で、自己紹介のように「〜について述べる」場面で使います。すでに話題に出ている、お互いが知っているものを指すときにも「은/는」が好まれます。
もう一つの大切な役割が対比(コントラスト)です。これも日本語の「は」と同じです。「커피는 좋아해요. 차는 안 좋아해요.(コーヒーは好きです。お茶は好きではありません。)」のように、2つのものを比べて「こちらは〜、あちらは〜」と言うとき、「은/는」を使います。「コーヒーは」「お茶は」という日本語の対比の「は」が、そのまま「커피는」「차는」になります。
さらに、一般的な事実や定義を述べるときにも「은/는」が使われます。「한국은 아시아에 있어요(韓国はアジアにあります)」のような一般的な説明文です。これも「〜というものは」と主題を立てる日本語の「は」と重なります。このように、「은/는」が登場する場面は、日本語で「は」を使う場面とほぼ一致すると考えて差し支えありません。
🎯 이/가 — 主語と新情報の助詞
この節では「〜が」にあたる「이/가」を学びます。こちらも日本語の「が」と感覚が重なりますが、いくつか「が」を選ぶ典型場面を押さえると確実になります。
「이/가」は文の主語を示し、特に新しい情報・初めて登場するものを表すときに使います。日本語でも、物語の冒頭で「昔、ある男がいました。その男は…」と、初出は「が」、既知になると「は」に変わりますね。韓国語もまったく同じで、「옛날에 한 남자가 있었어요. 그 남자는…」となります。この「初出はが・既知はは」の流れは、日韓で完全に共通です。
「이/가」を使う典型場面として、次の3つを覚えておくと便利です。いずれも日本語の「が」と一致します。
- 疑問詞が主語のとき:「누가 왔어요?(誰が来ましたか?)」「뭐가 좋아요?(何がいいですか?)」。日本語でも「誰が」「何が」と「が」を使いますね。
- 「誰が・何が」への答え:「제가 했어요.(私がしました。)」。「誰がやったの?」への答えは「私が」で、「は」ではありません。
- 存在を表す「있다/없다」とともに:「시간이 있어요?(時間がありますか?)」。これは次の第7講で詳しく扱います。
このように、「主題として取り立てる」なら은/는、「主語を新情報として示す・疑問詞や答えで使う」なら이/가、と整理できます。迷ったときは「日本語ではここで『は』と言うか『が』と言うか」を自分に問えば、ほとんどの場合正しく選べます。
⚡ 形が変わる主語 — 제가・누가
この節では、이/가に関する重要な例外を学びます。ここを知らないと必ず間違えるので、しっかり覚えましょう。
一部の代名詞は、主語の助詞「가」が付くとき、名詞自体の形が変化します。「저(わたくし)」に「가」を付けると「저가」ではなく「제가」になります。同様に、「나(わたし・くだけた言い方)」は「내가」、「너(きみ)」は「네가」、疑問詞「누구(誰)」は「누가」と変化します。これは丸暗記が必要な、よく使う重要表現です。
| もとの形 | 「は(은/는)」のとき | 「が(이/가)」のとき |
|---|---|---|
| 저(わたくし) | 저는 | 제가(○)/저가(×) |
| 나(わたし) | 나는 | 내가(○)/나가(×) |
| 너(きみ) | 너는 | 네가(○)/너가(×) |
| 누구(誰) | 누구는 | 누가(○)/누구가(×) |
注意したいのは、これらの変化が起こるのは「が(이/가)」のときだけだという点です。「は(은/는)」を付けるときは「저는・나는・너는」のように、もとの形のままです。例えば「私がします」は「제가 해요」ですが、「私は学生です」は「제가 학생이에요」ではなく「저는 학생이에요」です。「が=제가、は=저는」とセットで覚えると混乱しません。会話では「제가(私が)」が頻出するので、まずはこれを最優先で身につけましょう。
⚠️ よくある間違いと注意点
この節では、入門者がつまずきやすいポイントを具体的に挙げます。
間違い1:「저가」「누구가」と言ってしまう。 主語の「が」を付けるときは「제가」「누가」に変化します。「저가 했어요(×)」ではなく「제가 했어요(○)」です。これは韓国語で最も多い初級ミスの一つなので、最優先で直しましょう。
間違い2:パッチムで形を選び間違える。 「책는(×)」「친구은(×)」は誤り。パッチムありは은/이、母音終わりは는/가です。「책은・책이」「친구는・친구가」。第2講のパッチム判定がここでも生きます。
間違い3:疑問詞の主語に「은/는」を使う。 「누구는 왔어요?(△)」は不自然で、「누가 왔어요?(誰が来ましたか?)」が自然です。日本語でも「誰が来た?」と言い、「誰は来た?」とは言いませんね。疑問詞が主語なら이/가、と覚えましょう。
間違い4:は・がを日本語と切り離して丸暗記しようとする。 은/는と이/가は、日本語のは・がと9割方一致します。むしろ「ここは日本語でどう言うか」を手がかりにするのが近道です。例外(存在文や強調など細かな差)は学習が進むにつれ自然に身につくので、まずは日本語の感覚を活用しましょう。
📝 まとめと次回予告
第6講の要点を整理します。チェックリストで確認しましょう。
- 形:パッチムあり→은/이、母音終わり→는/가。
- 은/는(〜は)=主題・対比・一般的な説明。日本語の「は」とほぼ同じ。
- 이/가(〜が)=主語・新情報・疑問詞の主語とその答え。日本語の「が」とほぼ同じ。
- 初出は「が」、既知になると「は」——この流れは日韓共通。
- 主語の「が」では形が変化:저→제가、나→내가、너→네가、누구→누가。
은/는と이/가は、たくさんの例文に触れることで感覚が磨かれます。日本語の「は・が」を韓国語に置き換える練習を重ねてみてください。次の第7講「있다/없다 — 位置と所有」では、「〜があります/ありません」「〜にいます」という存在の表現を学びます。今回学んだ「이/가」が大活躍する回で、「시간이 있어요?(時間がありますか?)」のような日常表現を使えるようになります。
📚 参考資料
관련 주제
- 은/는 조사
- 이/가 조사
- 받침에 따른 형태 변화
- 주제와 주어 구분
- 제가·누가 불규칙
- 일본어 は·が 대응
- 외국어
- 외국어 강의
- 한국어능력시험(TOPIK) 1급 20강
- 무료강의
- 무료 온라인 강의
- NUGUNA
- 누구나
