過去形 -았/었어요 を学びます。해요体を知っていれば「요をㅆ어요に変える」だけで作れる仕組み、母音調和と縮約、名詞の過去 -이었어요/였어요、そして「昨日〜しました」と話す方法を習得します。
🎯 学習目標
この講を終えると、あなたは韓国語の過去形を使って、「食べました」「行きました」「学生でした」のように、過ぎたことを話せるようになります。第10講で現在の해요体を学びましたので、それを過去に変えれば、「昨日何をしたか」「週末どこへ行ったか」を語れるようになります。会話の幅が一気に広がる重要な一歩です。
そして、ここでもうれしいニュースがあります。韓国語の過去形は、해요体を知っていれば、ほとんど自動的に作れるのです。新しいルールを一から覚える必要はなく、第10講の知識をそのまま使えます。日本語の「〜ます→〜ました」「〜です→〜でした」にあたる、最も基本的な時制です。
この講では、まず「해요体から過去形を作る簡単な方法」を学び、母音調和と縮約、名詞の過去形、そして会話での使い方まで進みます。第10講の復習にもなりますので、現在形と並べながら確認していきましょう。
⏪ 過去形の作り方 — 해요体を知っていれば簡単
この節では、過去形を作る一番やさしい方法を学びます。過去形は、動詞・形容詞の語幹に 「았/었」 をつけ、さらに「어요」をつけて作ります。つまり 語幹+았어요/었어요 です。母音調和のルールは第10講の해요体とまったく同じで、語幹の母音がㅏ/ㅗなら았어요、それ以外は었어요です。
ここで、覚え方の便利なコツを紹介します。それは「해요体の『요』を『ㅆ어요』に変える」という方法です。たとえば現在形「가요(行きます)」の요をㅆ어요にすると「갔어요(行きました)」、「먹어요(食べます)」なら「먹었어요(食べました)」、「마셔요(飲みます)」なら「마셨어요(飲みました)」、「해요(します)」なら「했어요(しました)」になります。第10講で해요体をしっかり練習していれば、過去形はほぼ追加の暗記なしで作れるのです。
具体例を並べてみましょう。「받다(受け取る)→받았어요」「살다(住む)→살았어요」「먹다(食べる)→먹었어요」「읽다(読む)→읽었어요」「공부하다(勉強する)→공부했어요」。語幹に받침があってもなくても、判断するのは語幹の最後の母音だけ、という点も해요体と同じです。現在形と過去形をペアで声に出すと、両方が同時に身につきます。
🔧 母音調和と縮約 — 갔어요・마셨어요・했어요
この節では、語幹が母音で終わる場合の縮約を確認します。これも해요体とまったく同じ仕組みで、母音が合体します。主なパターンを見てみましょう。
| 基本形 | 現在(해요体) | 過去(-았/었어요) |
|---|---|---|
| 가다(行く) | 가요 | 갔어요 |
| 오다(来る) | 와요 | 왔어요 |
| 주다(あげる) | 줘요 | 줬어요 |
| 마시다(飲む) | 마셔요 | 마셨어요 |
| 하다(する) | 해요 | 했어요 |
| 먹다(食べる) | 먹어요 | 먹었어요 |
表を見ると、過去形は現在形の母音部分に「ㅆ」のパッチムが加わった形だと分かります。「가요→갔어요」は가に았が合体、「와요→왔어요」は오に았が合体、というように、第10講の縮約がそのまま反映されています。つまり、現在形をきちんと作れれば、過去形は語尾を伸ばすだけ、という関係です。
発音にも注意しましょう。「갔어요」は、받침 ㅆ が次の어に移る連音化で [가써요]、「먹었어요」は [머거써요] と読まれます。第3講で学んだ連音化が、過去形でも自然に働いているわけです。読むときは「ッソヨ」と詰まる音を意識すると、過去形らしいリズムになります。
📦 名詞の過去 -이었어요/였어요
この節では、名詞文を過去にする方法を学びます。第5講で「〜です=이에요/예요」を学びましたが、「〜でした」は 名詞+이었어요/였어요 となります。ここでも받침のルールが働きます。받침あり→이었어요、받침なし→였어요です。
たとえば「학생이었어요(学生でした)」「회사원이었어요(会社員でした)」のように받침のある名詞には「이었어요」、「가수였어요(歌手でした)」「의사였어요(医者でした)」のように받침のない名詞には「였어요」をつけます。日本語の「〜でした」にあたる、過去の状態を表す表現です。
否定の過去「〜ではありませんでした」は、第5講で学んだ否定「이/가 아니에요」を過去にして、「名詞+이/가 아니었어요」 とします。たとえば「학생이 아니었어요(学生ではありませんでした)」のように使います。肯定・否定の現在と過去を表にして整理すると、頭の中がすっきりします。現在を覚えていれば、過去は語尾を変えるだけ、という感覚をここでもつかんでください。
存在の過去も一緒に押さえておきましょう。第7講で学んだ「있어요(ある・いる)」「없어요(ない・いない)」の過去は、있었어요(あった・いた)/없었어요(なかった・いなかった) です。「어제 시간이 없었어요(昨日は時間がありませんでした)」「약속이 있었어요(約束がありました)」のように使います。これも「있어요の요をㅆ어요に変える」というコツがそのまま当てはまります。このように、これまで学んだ表現はすべて、同じルールで過去にできるのです。一つの規則が幅広く応用できるのは、韓国語の活用の大きな利点です。
💬 疑問・会話例と합니다体の過去
この節では、過去形を会話で使う練習と、かしこまった言い方を学びます。疑問文は、現在形と同じく語尾を上げて「?」をつけるだけです。「뭐 했어요?(何をしましたか)」「어디 갔어요?(どこへ行きましたか)」のように尋ねられます。
実際の会話例を見てみましょう。「어제 뭐 했어요?(昨日何をしましたか)」「친구를 만났어요.(友達に会いました)」「주말에 어디 갔어요?(週末どこへ行きましたか)」「영화를 봤어요.(映画を見ました)」「밥 먹었어요?(ごはん食べましたか)」「네, 먹었어요.(はい、食べました)」。第4講のあいさつや第9講の助詞と組み合わせれば、昨日や週末の出来事を、ぐっと自然に話せるようになります。「만나다(会う)」は第9講で学んだとおり「를」をとるので、「친구를 만났어요」となる点も復習しておきましょう。
時を表す言葉も一緒に覚えると、過去の話がより具体的になります。「어제(昨日)」「그저께(おととい)」「지난주(先週)」「지난달(先月)」「작년(去年)」などを文頭に置けば、いつのことかを示せます。たとえば「작년에 한국에 갔어요(去年韓国へ行きました)」「지난주에 책을 읽었어요(先週本を読みました)」のように使います。これらの時間表現は、過去形とセットで使う頻度が高いので、まとめて覚えておくと便利です。
かしこまった합니다体の過去は、語幹+았습니다/었습니다 です。「갔습니다(行きました)」「먹었습니다(食べました)」「공부했습니다(勉強しました)」のように使い、ニュースやフォーマルな場面、ビジネスで使われます。「했습니다」は鼻音化して [핻씀니다] と読まれます。日常会話では해요体の過去(갔어요・먹었어요)、フォーマルな場では합니다体の過去、と使い分けられるようにしておきましょう。
⚠️ 日本語話者がつまずくポイント
この節では、過去形でよくある間違いを3つ整理します。
① 母音調和を間違える。 「먹았어요」「받었어요」は誤りです。判断は語幹の最後の母音で、ㅏ/ㅗなら았어요、それ以外は었어요です。現在形(먹어요・받아요)と同じ判断なので、迷ったら現在形を思い浮かべましょう。
② 縮約を忘れる。 「가았어요」「오았어요」はそのままでは不自然で、갔어요・왔어요 と縮約します。現在形(가요・와요)が作れれば、過去形もそのリズムで作れます。
③ 名詞の過去で「이었/였」を混同する。 받침あり→이었어요、なし→였어요です。「가수이었어요」ではなく 가수였어요、「학생였어요」ではなく 학생이었어요 が正解です。받침の有無を必ず確認しましょう。
📝 まとめと次回予告
この講では、過去形を学びました。要点を振り返りましょう。
- 過去形=語幹+았/었어요。母音調和は해요体と同じ(ㅏ/ㅗ→았어요、他→었어요)。
- コツ:해요体の「요」を「ㅆ어요」に変える(가요→갔어요、해요→했어요)。
- 縮約も해요体と同じ(오다→왔어요、마시다→마셨어요)。
- 名詞の過去=이었어요/였어요(받침あり→이었、なし→였)。
- 합니다体の過去=았습니다/었습니다(フォーマル)。
過去形が使えるようになると、思い出や経験を語れるようになり、会話がぐっと豊かになります。次の第12講「位置・場所の表現」では、「〜で(에서)」「〜へ(에/로)」など、場所と移動にまつわる助詞を学び、「カフェで友達に会いました」のような文を作れるようにしていきます。まずは今日の過去形を、昨日の自分の行動に当てはめて練習してみましょう。
📚 参考資料
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