指示語 이/그/저 を学びます。日本語の こ/そ/あ にそのまま対応する体系で、이것/그것/저것(もの)、여기/거기/저기(場所)、縮約形や 이게/그게 までを名詞文と組み合わせて習得します。
🎯 学習目標
この講を終えると、あなたは韓国語の指示語 이/그/저を使って、「これは本です」「それは何ですか」「あそこです」のように、目の前の物や場所を指して言えるようになります。前の第5講で名詞文「〜です」を学びましたので、そこに「これ・それ・あれ」を組み合わせれば、表現できる範囲が一気に広がります。
この講には、日本語話者にとってとてもうれしいニュースがあります。韓国語の指示語 이/그/저 は、日本語の こ/そ/あ にほぼ完璧に1対1で対応するのです。日本語の「こそあど」の感覚をそのまま韓国語に持ち込めるので、これは英語などを母語とする学習者にはない、大きなアドバンテージになります。
この講では、まず指示語の基本体系を確認し、次に「もの」を指す 이것/그것/저것、「場所」を指す 여기/거기/저기 を学びます。さらに会話でよく使う縮約形や、名詞文と組み合わせた実践的な文の作り方まで進みます。
🧭 이/그/저 — 日本語の こ/そ/あ にそのまま対応
この節では、指示語の根本となる3つの語を学びます。韓国語の指示語は、距離と「誰に近いか」で3つに分かれます。이(イ)=こは話し手に近いもの、그(ク)=そは聞き手に近いもの、または会話に出てきた既知のもの、저(チョ)=あは話し手からも聞き手からも遠いものを指します。
この3分法は、日本語の「こ・そ・あ」の使い分けとまったく同じ発想です。たとえば、自分が持っている本は「이 책(この本)」、相手が持っている本は「그 책(その本)」、離れた棚にある本は「저 책(あの本)」となります。日本語で「これ・それ・あれ」を選ぶときの感覚で、そのまま 이/그/저 を選べばよいのです。
ここで重要なのは、이/그/저 は単独では使わず、必ず後ろに名詞をつけて使う連体詞だという点です。「이 사람(この人)」「그 영화(その映画)」「저 건물(あの建物)」のように、「이/그/저+名詞」の形で名詞を修飾します。日本語の「この・その・あの」と同じ働きだと考えてください。なお、特に그は、前に話題に出た物事を受けて「その(例の)」という意味でも使われ、これも日本語の「その」と共通します。
📦 이것/그것/저것 — 「これ・それ・あれ」(もの)
この節では、「もの」そのものを指す代名詞を学びます。「이/그/저」に「것(コッ=もの・こと)」をつけると、이것(これ)/그것(それ)/저것(あれ)という代名詞になります。これは日本語の「これ・それ・あれ」にあたり、名詞をつけずに単独で使えます。
たとえば「이것은 책이에요(これは本です)」「그것은 뭐예요?(それは何ですか)」「저것은 가방이에요(あれはかばんです)」のように使います。第5講で学んだ名詞文「〜이에요/예요」と組み合わせることで、目の前の物について説明したり質問したりできるわけです。「이것은」は連音化して [이거슨] と読まれる点に注意しましょう。
会話では、これらをより短くした縮約形 이거/그거/저거が非常によく使われます。「이거 뭐예요?(これ何ですか)」のように、日常のくだけた会話ではむしろこちらが主流です。「것」のままだとややかたい書き言葉的な響き、「거」にすると親しみのある話し言葉、という感覚です。両方とも理解できるようにしておき、話すときは言いやすい「이거/그거/저거」から使ってみましょう。「どれ」にあたる疑問詞は 어느 것(オヌ ゴッ)/어느 거 です。
📍 여기/거기/저기 — 場所「ここ・そこ・あそこ」
この節では、場所を指す指示語を学びます。物の 이것/그것/저것 と同じ3分法で、場所は 여기(ヨギ=ここ)/거기(コギ=そこ)/저기(チョギ=あそこ) となります。これも日本語の「ここ・そこ・あそこ」にぴったり対応します。
たとえば「여기는 학교예요(ここは学校です)」「화장실이 어디예요?(トイレはどこですか)」——「저기예요(あそこです)」のように使います。「どこ」にあたる疑問詞は 어디(オディ) です。道案内やお店で場所を尋ねるときに、この4つ(여기・거기・저기・어디)は必ず使うので、セットで覚えておくと便利です。
少していねいに「こちら・そちら・あちら」と言いたいときは、이쪽/그쪽/저쪽(イチョク/クチョク/チョチョク) を使います。「쪽」は「方向・側」という意味で、人を案内するときに「이쪽이에요(こちらです)」のように使うと、ぐっと丁寧な印象になります。場所の「여기」系と方向の「이쪽」系を区別しておくと、表現の幅が広がります。
💬 名詞文と組み合わせる — 이게/그게/저게
この節では、指示語を名詞文と自然に組み合わせる実践的な形を学びます。第5講で、主語につく助詞「이/가」を学びました。「이것」に主格の助詞「이」がつくと、会話では縮約されて 이게(イゲ) となります。同様に「그것이→그게」「저것이→저게」です。
たとえば「이게 뭐예요?(これは何ですか)」は、「이것이 뭐예요?」の縮約形で、日常会話ではこの「이게」が圧倒的によく使われます。答えるときは「그게 책이에요(それは本です)」のように返します。同じく、主題の助詞「은/는」がつくと「이것은→이건」「그것은→그건」と縮約され、「이건 제 거예요(これは私のものです)」のように使えます。
整理すると、「이것」という基本形から、助詞のつき方で 이게(が)・이건(は)・이거(くだけた形) という3つのバリエーションが生まれる、ということです。最初は全部覚えようとせず、まず「이게 뭐예요?(これ何ですか)」という万能フレーズを丸ごと口になじませると、自然に応用できるようになります。
短い会話例で流れをつかみましょう。お店で商品を指しながら、「이게 뭐예요?(これは何ですか)」「그건 한국 과자예요.(それは韓国のお菓子です)」「저건 뭐예요?(あれは何ですか)」「저건 김이에요.(あれは海苔です)」——このように、이게・그건・저건 を使い分けるだけで、目の前のいくつもの物について次々とやりとりできます。指示語は会話の「指さし」の役割を果たすので、買い物や食事の場面で特に活躍します。覚えた指示語を、実際に部屋の中の物に向けて声に出してみると、定着が早まります。
また、人を指すときは「것(もの)」ではなく専用の形を使う点も押さえておきましょう。ふつうは「이 사람(この人)」、丁寧には 이분/그분/저분(イブン/クブン/チョブン=こちらの方/そちらの方/あちらの方) を使います。目上の人を紹介するときは「이분은 김 선생님이에요(こちらは金先生です)」のように「이분」を使うと失礼になりません。物・場所・人で指示語の形が少しずつ変わる、と整理しておきましょう。
⚠️ 日本語話者がつまずくポイント
この節では、指示語でよくある間違いを3つ整理します。
① 이/그/저 を単独で使ってしまう。 「이 뭐예요?」は誤りです。이/그/저 は必ず名詞をつける連体詞なので、ものを単独で指すときは「것」をつけて「이것(이거)」にします。「この」と「これ」を区別する、と覚えましょう。
② 「그」を「あれ」と取り違える。 日本語の「そ」と韓国語の「그」は同じく聞き手側・既知のものを指しますが、距離だけで考えると「あ(저)」と混同しがちです。「相手に近い・話に出た=그」「両者から遠い=저」と、誰に近いかで判断してください。
③ 縮約形と基本形を混同する。 「이게」は「이것이」、「이건」は「이것은」の縮約です。書き言葉では基本形、話し言葉では縮約形、と使い分けられます。最初は「이게 뭐예요?」のように、よく使う縮約形をフレーズごと覚えるのが効率的です。
📝 まとめと次回予告
この講では、指示語の体系を学びました。要点を振り返りましょう。
- 이/그/저=こ/そ/あ。後ろに名詞をつける連体詞(이 책=この本)。
- 이것/그것/저것=これ/それ/あれ(もの)。くだけた縮約形は이거/그거/저거。
- 여기/거기/저기=ここ/そこ/あそこ(場所)。「どこ」は어디。丁寧な方向は이쪽/그쪽/저쪽。
- 이게/그게(が)・이건/그건(は)=助詞つきの縮約形。「이게 뭐예요?」は万能フレーズ。
指示語が使えるようになると、目の前のものについて自由にやりとりできるようになります。次の第7講「存在 있어요/없어요」では、「〜があります/ありません」という存在の表現を学び、「여기 화장실이 있어요?(ここにトイレがありますか)」のように、物や場所の有無を言えるようにしていきます。まずは身の回りの物を、이거/그거/저거 で指して名前を言う練習をしてみましょう。
📚 参考資料
관련 주제
- 지시어 이/그/저
- 이것/그것/저것
- 여기/거기/저기
- 일본어 こそあ 대응
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- 한국어 초급 25강 — 발음과 기초 문법으로 시작하는 첫걸음
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