能力・可能性を表す「-(으)ㄹ 수 있다」と否定の「-(으)ㄹ 수 없다」を、パッチム別の活用と二つの意味(能力・状況的可能)で学び、日本語の可能形との違いや「못」との関係まで整理します。
🎯 学習目標
この講義を終えると、「-(으)ㄹ 수 있다(〜できる)」と「-(으)ㄹ 수 없다(〜できない)」を使って、能力や可能性を表せるようになります。具体的には、(1) パッチムに応じた正しい活用、(2)「能力」と「状況的な可能・不可能」という二つの意味、(3) 日本語の可能形との違い、そして「못」との関係、これらを身につけます。
「韓国語が話せます」「明日は行けません」——日常会話で毎日のように使う、とても実用的な表現です。日本語では動詞そのものが「話す→話せる」「行く→行ける」と形を変えますが、韓国語の作り方は少し違います。この違いを意識すると、ぐっと使いこなしやすくなります。それでは始めましょう。
💡 「〜できる」を韓国語でどう表すか
このセクションでは、今回の表現の考え方を理解します。日本語では「泳ぐ」を「泳げる」、「食べる」を「食べられる」のように、動詞そのものを活用させて可能の意味を作ります。
一方、韓国語では動詞を変化させるのではなく、動詞のうしろに「-(으)ㄹ 수 있다」という決まった形を付けることで「〜できる」を表します。ここで使われる 수 は、もともと「方法・すべ・可能性」を意味する語で、直訳すると「〜することができる(状況・能力)がある」というイメージです。
つまり、「動詞 + ㄹ/을 수 있다」=「〜することができる」、「動詞 + ㄹ/을 수 없다」=「〜することができない」。この構文をひとまとまりで覚えるのが上達の近道です。日本語のように動詞ごとに可能形を覚え直す必要がなく、どんな動詞にも同じパターンで付けられるのが利点です。
🔧 活用ルール — パッチムで変わる
このセクションでは、最も大切な活用ルールを学びます。「ㄹ」か「을」かは、動詞の語幹末にパッチムがあるかどうかで決まります。
ルールは三つです。① パッチムなし → -ㄹ 수 있다。② パッチムあり → -을 수 있다。③ ㄹパッチムで終わる語 → ㄹが落ちて -ㄹ 수 있다。
| 基本形 | 語幹末 | 可能形 | 意味 |
|---|---|---|---|
| 가다(行く) | パッチム無 | 갈 수 있어요 | 行ける |
| 하다(する) | パッチム無 | 할 수 있어요 | できる |
| 먹다(食べる) | パッチム有 | 먹을 수 있어요 | 食べられる |
| 읽다(読む) | パッチム有 | 읽을 수 있어요 | 読める |
| 만들다(作る) | ㄹパッチム | 만들 수 있어요 | 作れる |
否定は 있다 を 없다 に替えるだけです。갈 수 없어요(行けません)、먹을 수 없어요(食べられません)。過去形は 있다/없다 を 있었어요/없었어요 にします。어제는 갈 수 없었어요.(昨日は行けませんでした。)。発音上の注意として、「-ㄹ 수」は実際には「ㄹ ス」が少し詰まって「ㄹ ッス」のように聞こえることが多い点も知っておくと、聞き取りに役立ちます。
📖 二つの意味 — 能力と状況的可能
このセクションでは、-(으)ㄹ 수 있다/없다 が持つ二つの意味を学びます。同じ形でも、文脈によって表す内容が異なります。
意味①:能力(その人の力・技能としてできる)。
저는 수영을 할 수 있어요. — 私は水泳ができます(泳げます)。
그 사람은 한국어를 읽을 수 있어요. — その人は韓国語が読めます。
意味②:状況的な可能・不可能(条件や事情によってできる/できない)。本人の能力ではなく、外的な状況による可能性です。
내일은 시간이 있어서 만날 수 있어요. — 明日は時間があるので会えます。
오늘은 일이 많아서 갈 수 없어요. — 今日は仕事が多いので行けません。
このように、「泳ぐ技能がある(能力)」も「時間があるから会える(状況)」も、同じ -(으)ㄹ 수 있다 で表せます。日本語の「できる/できない」と同じく、文脈で判断します。第2講で学んだ -아서/어서(理由)と組み合わせると、「〜なので〜できる/できない」と、より自然な文が作れます。
🇯🇵 日本語の可能形との違い・「못」との関係
このセクションでは、日本語話者がとくに意識すべき二つのポイントを扱います。
ポイント①:動詞は活用しない。日本語では「行く→行ける」「読む→読める」と動詞自体が変わりますが、韓国語の動詞は原形の語幹のままで、うしろに -(으)ㄹ 수 있다 を付けるだけです。「行ける」を 가다 から特別な可能形を作ろうとする必要はなく、갈 수 있어요 と機械的に組み立てれば済みます。これは日本語よりむしろ規則的で楽な点です。
ポイント②:「못」との関係。第1講で復習したとおり、韓国語には「못 + 動詞」で不可能を表す言い方もあります。못 가요 と 갈 수 없어요 は、どちらも「行けません」と訳せ、多くの場合言い換えが可能です。
| 表現 | 例 | ニュアンス |
|---|---|---|
| 못 + 動詞 | 수영을 못 해요 | 短く言える口語的な不可能 |
| -(으)ㄹ 수 없다 | 수영을 할 수 없어요 | 能力・状況どちらにも使える |
細かなニュアンスの違いはありますが、2級レベルでは「못=短い口語の否定」「-(으)ㄹ 수 없다=ややかための否定で能力・状況の両方をカバー」と理解しておけば十分です。肯定の「〜できる」には못に対応する短い形がないので、肯定では -(으)ㄹ 수 있다 を使うことになります。
⚠️ よくある間違い
このセクションでは、つまずきやすい点を整理します。
間違い①:パッチムの判断ミス。「食べられる」を 먹ㄹ 수 있어요 としてしまう誤りです。먹다 はパッチム(ㄱ)があるので、正しくは 먹을 수 있어요 です。
間違い②:「수」を抜かす。 갈 있어요(✕)のように 수 を落とすと意味が通じません。갈 수 있어요 と必ず 수 を入れます。
間違い③:否定で「안」を使う。「行けません」を 안 갈 수 있어요 とするのは誤り。不可能は 있다→없다 で 갈 수 없어요、または 못 가요 です。안は「〜しない(意志的否定)」で、不可能とは別物です。
📝 핵심まとめ
第6講の要点を整理します。
- 作り方:パッチム無→-ㄹ 수 있다、パッチム有→-을 수 있다、ㄹ語幹→-ㄹ 수 있다。否定は있다→없다。
- 二つの意味:①能力(수영을 할 수 있어요)、②状況的可能(시간이 있어서 만날 수 있어요)。
- 日本語との違い:動詞は活用させず、原形の語幹+構文で組み立てる(規則的)。
- 못との関係:못 가요 ≒ 갈 수 없어요。못は短い口語的否定、-(으)ㄹ 수 없다は能力・状況両用。
これで、「〜できる/できない」を自在に表せるようになりました。次の第7講では、「義務を表す -아야/어야 되다(〜しなければならない)」を学びます。ルールや必要を述べる、これも日常で頻出の重要表現です。引き続き進めていきましょう。
📚 참고 자료
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