「〜しない」を表す単純否定「안」、「〜できない」を表す不可能の「못」、そして同じ意味の長い否定「지 않다/지 못하다」を学ぶ回です。意志の否定と能力の否定の違い、하다動詞では안が名詞と하다の間に入るルール、없다・모르다という特別な否定形を例文で身につけます。
🎯 この回の学習目標
ここまで肯定文を中心に学んできました。今回は否定を表す方法を学びます。「行きません」「食べられません」のように打ち消せるようになると、断ったり、できないことを伝えたりでき、会話が現実的になります。
この回を終えると、次のことができます。第一に、単純に打ち消す「안(〜しない)」を使えること。第二に、不可能を表す「못(〜できない)」を使い分けられること。第三に、同じ意味を表す長い否定「지 않다/지 못하다」を理解し、하다動詞の否定など、間違えやすいポイントを正しく処理できることです。
韓国語の否定には「短い形(안・못)」と「長い形(지 않다・지 못하다)」の2系統があります。意味はほぼ同じで、短い形は会話的、長い形はやや改まった響き、と考えてください。
🚫 「안」— 単純に打ち消す(〜しない)
このセクションでは、もっとも基本的な否定「안」を学びます。「안」は用言の直前に置くだけで、「〜しない・〜くない」という単純な否定になります。日本語のように語尾を変化させる必要がなく、前に一語足すだけなので簡単です。
「가요(行きます)」を否定するなら「안 가요(行きません)」、「먹어요(食べます)」なら「안 먹어요(食べません)」、形容詞の「좋아요(良いです)」なら「안 좋아요(良くないです)」です。動詞にも形容詞にも使え、意志による「しない」も、事実としての「〜でない」も、どちらも表せます。
- 오늘은 학교에 안 가요.(今日は学校に行きません)
- 저는 커피를 안 마셔요.(私はコーヒーを飲みません)
- 이 방은 안 커요.(この部屋は大きくありません)
過去にするときは、否定はそのままで用言を過去形にします。「안 갔어요(行きませんでした)」「안 먹었어요(食べませんでした)」のように、「안+過去形」で表します。
🙅 「못」— 不可能を表す(〜できない)
このセクションでは、能力や状況による不可能を表す「못」を学びます。「못」も用言の直前に置きますが、意味が「안」とはっきり違います。「못」は「したくてもできない」という、能力・条件による不可能を表します。
「가요(行きます)」に「못」を付けると「못 가요(行けません)」となり、「行きたいけれど都合や事情で行けない」という意味になります。「먹어요」なら「못 먹어요(食べられません)」で、アレルギーや苦手で食べられない、といった状況を表します。「못」は基本的に動詞にのみ使い、形容詞には通常使いません(形容詞は状態なので「できない」がなじまないためです)。
- 내일 바빠서 파티에 못 가요.(明日忙しくてパーティーに行けません)
- 저는 매운 음식을 못 먹어요.(私は辛い食べ物が食べられません)
- 어제 잠을 못 잤어요.(昨日、眠れませんでした)
⚖️ 「안」と「못」の決定的な違い
この2つは日本語ではどちらも「〜ない」で訳せることがあり、混同しやすいので、ここで明確に区別します。判断の軸は「自分の意志でしないのか(안)、できないのか(못)」です。
| 안(〜しない) | 못(〜できない) | |
|---|---|---|
| 意味 | 意志・事実の否定 | 能力・状況による不可能 |
| 안 가요 / 못 가요 | (行かない=自分で選んで) | (行けない=事情で) |
| 使える品詞 | 動詞・形容詞 | 主に動詞 |
たとえば「お酒を飲みません」でも、「飲まない主義だ(意志)」なら「술을 안 마셔요」、「体質で飲めない(不可能)」なら「술을 못 마셔요」と、ニュアンスがはっきり変わります。相手に「行けません」と断るときは、意志ではなく事情である「못 가요」を使うと、角が立たず自然です。
📏 長い否定 — 「지 않다」と「지 못하다」
このセクションでは、もう一つの否定の作り方長い否定を学びます。意味は短い否定と同じですが、やや改まった、または強調した響きになります。
作り方は、用言の語幹に「지 않다」または「지 못하다」を付けるだけです。「안」に対応するのが「지 않다」、「못」に対応するのが「지 못하다」です。丁寧形にすると「지 않아요」「지 못해요」となります。
| 短い否定 | 長い否定 | 意味 |
|---|---|---|
| 안 가요 | 가지 않아요 | 行きません |
| 안 좋아요 | 좋지 않아요 | 良くないです |
| 못 가요 | 가지 못해요 | 行けません |
| 못 먹어요 | 먹지 못해요 | 食べられません |
会話では短い「안・못」がよく使われますが、文章やニュース、丁寧に述べたい場面では長い形も好まれます。特に「가지 않아요」のような長い否定は、文末を落ち着いて締めたいときに便利です。両方作れるようにしておくと表現に幅が出ます。
⚠️ 日本人がよくする間違い
ここでは、否定でありがちなミスを整理します。特に1つ目は必ず押さえてください。
第一に、하다動詞の否定の位置です。「공부하다(勉強する)」のような「名詞+하다」型の動詞を「안」で否定するとき、「안 공부해요」ではなく、「공부 안 해요」と、안を名詞と하다の間に入れます。同様に「일하다→일 안 해요(働きません)」「운동하다→운동 안 해요(運動しません)」です。못も同じで「공부 못 해요」となります。ただし長い否定なら「공부하지 않아요」と、하다をそのまま活用します。これは非常によく間違えるポイントなので、しっかり覚えましょう。
第二に、「있다」の否定は「없다」という点です。「안 있다」とは言わず、専用の否定形「없다」を使います。同じく「맛있다(おいしい)→맛없다(まずい)」「재미있다(面白い)→재미없다(つまらない)」も専用の否定形があります。
第三に、「알다(知る)」の否定は「모르다」です。「안 알다」ではなく、別の単語「모르다(知らない)」を使います。「몰라요(知りません)」「모르겠어요(わかりません)」の形で頻出します。
📝 まとめと次回予告
今回の要点です。
- 안:用言の前に置く単純否定(〜しない・〜くない)。動詞・形容詞に使える。
- 못:用言の前に置く不可能(〜できない)。主に動詞。意志ではなく能力・事情の否定。
- 長い否定:語幹+지 않다(=안)、語幹+지 못하다(=못)。改まった響き。
- 要注意:하다動詞は「공부 안 해요」。있다→없다、알다→모르다。
次回第12回「尊敬語 시」では、相手や話題の人物を高める尊敬表現「-(으)시-」を学びます。目上の人に対して「行かれます」「召し上がります」のように敬意を込める、韓国語で欠かせない丁寧さの仕組みです。日本語の敬語感覚が活きる回になります。
📚 参考資料
관련 주제
- 否定
- 안
- 못
- 지 않다
- 지 못하다
- 単純否定
- 不可能
- 하다動詞の否定
- 없다 모르다
- 외국어
- 외국어 강의
- 한국어 어휘와 문법 (일본어편)
- 무료강의
- 무료 온라인 강의
- NUGUNA
- 누구나
📚 시리즈 전체 공유
한국어 어휘와 문법 (일본어편)
이 강의가 속한 시리즈는 총 12강, 모두 무료입니다. 처음부터 배우려는 동료에게 시리즈 전체를 알려 주세요.
댓글
불러오는 중...
