韓国語の2つの数体系(漢数詞・固有数詞)を学びます。値段・日付・電話番号には漢数詞、時刻・個数・年齢には固有数詞+単位名詞を使う区別と、「시」は固有・「분」は漢という時刻の言い方を習得します。
🎯 学習目標
この講を終えると、あなたは韓国語の数の言い方をマスターし、値段・日付・電話番号・時刻・個数・年齢を正しく言えるようになります。数は、買い物・予約・約束など、生活のあらゆる場面で必要になる最重要の基礎です。
韓国語の数には、日本語話者がまず驚く特徴があります。それは、数体系が2種類あることです。漢字に由来する漢数詞(일・이・삼…)と、韓国固有の固有数詞(하나・둘・셋…)の2つで、場面によって使い分けます。実は日本語も「いち・に・さん」と「ひとつ・ふたつ・みっつ」を持っていますが、韓国語はこの使い分けがより体系的です。
この講では、まず2つの数体系を確認し、それぞれをどんな場面で使うか、そして最も間違えやすい時刻の言い方(「時」は固有数詞、「分」は漢数詞)まで、具体例とともに学んでいきます。
🔢 2つの数体系 — 漢数詞と固有数詞
この節では、2種類の数を並べて確認します。まず全体像をつかみましょう。
| 数 | 漢数詞 | 固有数詞 |
|---|---|---|
| 1 | 일 | 하나 |
| 2 | 이 | 둘 |
| 3 | 삼 | 셋 |
| 4 | 사 | 넷 |
| 5 | 오 | 다섯 |
| 6 | 육 | 여섯 |
| 7 | 칠 | 일곱 |
| 8 | 팔 | 여덟 |
| 9 | 구 | 아홉 |
| 10 | 십 | 열 |
大きな数は漢数詞で組み立てます。십(10)・백(100)・천(1000)・만(10000)を使い、「23」は「이십삼」、「150」は「백오십」のように位を重ねます。固有数詞は20以降、스물(20)・서른(30)・마흔(40)・쉰(50) と独自の言い方になり、99まで使われます。100以上は固有数詞では言わず、漢数詞を使います。
韓国語の大きな数で、日本語話者が特に戸惑うのが「万」の単位です。韓国語も日本語と同じく4桁ごとに区切る発想で、「10000」は「만」、「100000(10万)」は「십만」、「1000000(100万)」は「백만」と言います。日本語の「万・十万・百万」とまったく同じ数え方なので、ここは安心して対応させられます。たとえば韓国の物価でよく出る「30000ウォン」は「삼만 원」、「50000ウォン」は「오만 원」です。買い物では万単位の数をよく使うので、「만・이만・삼만…」と声に出して慣れておくと、レジでの会話がスムーズになります。
使い分けの大原則は、「漢数詞=数字そのもの・単位が漢字語」「固有数詞=物を数える・時刻の『時』」です。次の節から、それぞれの代表的な使いどころを具体的に見ていきます。最初は丸暗記が大変に感じますが、よく使う場面とセットで覚えると自然に定着します。
💴 漢数詞の使い方 — 値段・日付・電話番号
この節では、漢数詞を使う代表的な場面を学びます。漢数詞は、値段・年月日・電話番号・分・〜番・階数など、主に「数字を読み上げる」場面で使います。
値段は通貨単位「원(ウォン)」とともに漢数詞で言います。「얼마예요?(いくらですか)」と聞き、「만 원이에요(1万ウォンです)」「오천 원이에요(5千ウォンです)」のように答えます。日付も漢数詞で、「년(年)・월(月)・일(日)」をつけます。たとえば「2026년 3월 5일(2026年3月5日)」のように読みます。
ここで重要な例外があります。月の言い方のうち、6月は「육월」ではなく「유월」、10月は「십월」ではなく「시월」と読みます。これは発音をなめらかにする「活音調」という現象によるもので、韓国語の正書法(ハングル正書法第52項)でもこのつづりが定められています。残りの月は規則どおり「일월・이월…십이월」です。この2つだけは特別、と覚えておきましょう。電話番号も漢数詞で1桁ずつ読み、「공(0)」を使います。
🕐 固有数詞と単位名詞 — 時刻・個数・年齢
この節では、固有数詞を使う場面と、それに伴う形の変化を学びます。固有数詞は、物の個数・人数・年齢・時刻の「時」など、「何かを数える」場面で使い、後ろに単位名詞(助数詞)をつけます。主な単位名詞は、개(個)・명/사람(人)・마리(匹)・권(冊)・잔(杯)・살(歳)・시(時)です。
ここで最も大切な注意点があります。固有数詞の1〜4と20は、単位名詞の前で形が変わるのです。具体的には 하나→한、둘→두、셋→세、넷→네、스물→스무 となります。たとえば「한 개(1個)」「두 명(2人)」「세 잔(3杯)」「네 살(4歳)」「스무 살(20歳)」のように使います。「하나 개」とは言わないので注意しましょう。
例文で確認します。「커피 두 잔 주세요(コーヒー2杯ください)」「사과 세 개 있어요(りんごが3個あります)」「학생이 네 명 있어요(学生が4人います)」「저는 스무 살이에요(私は20歳です)」。年齢を尋ねるときは「몇 살이에요?(何歳ですか)」と言います。「몇(ミョッ)」は「いくつ・何」を表す疑問詞で、数を尋ねるときに広く使えます。
単位名詞は、数える対象によって使い分ける点も日本語と似ています。人は「명(または사람)」、動物は「마리」、本やノートは「권」、飲み物は「잔(杯)」、紙や切符は「장(枚)」を使います。たとえば「강아지 두 마리(子犬2匹)」「책 세 권(本3冊)」「표 네 장(チケット4枚)」のようになります。日本語の「匹・冊・枚」とほぼ対応するので、日本語話者は対応表を作ると覚えやすいでしょう。注意したいのは、こうした個数・人数・年齢はすべて固有数詞で数えるという点です。「개」や「명」が出てきたら固有数詞、と結びつけて覚えてください。
⏰ 時刻の言い方 — 「시」は固有・「분」は漢
この節では、2つの数体系が1つの文に同居する、韓国語学習者泣かせの時刻表現を学びます。結論から言うと、「時(시)」は固有数詞、「分(분)」は漢数詞を使います。これは1つの時刻の中で数体系が切り替わるため、特に間違えやすいポイントです。
たとえば「1時10分」は 「한 시 십 분」 です。「1時」の部分は固有数詞「한」+「시」、「10分」の部分は漢数詞「십」+「분」となります。同様に「3時25分」は「세 시 이십오 분」、「7時45分」は「일곱 시 사십오 분」です。「30分」は「삼십 분」でも、半分を表す 「반(半)」 を使って「세 시 반(3時半)」とも言えます。
今の時刻を尋ねるときは「지금 몇 시예요?(今何時ですか)」と言います。ここでも「몇」が活躍します。答えは「두 시 삼십 분이에요(2時30分です)」のように、最後に「예요/이에요」をつけます。「午前」は「오전」、「午後」は「오후」で、「오후 두 시(午後2時)」のように頭につけます。「時は固有、分は漢」——この一文だけは、何度も声に出して体に染み込ませてください。
⚠️ 日本語話者がつまずくポイント
この節では、数表現でよくある間違いを3つ整理します。
① 時刻で数体系を混同する。 「한 시」を「일 시」と言ったり、「십 분」を「열 분」と言ったりするのが典型です。「時は固有数詞(한·두·세)、分は漢数詞(일·이·삼)」と、セットで覚えましょう。なお「열 분」と言うと「10名様」の意味(분=方)になってしまうので要注意です。
② 単位名詞の前で形を変え忘れる。 「하나 개」「둘 명」は誤りです。1〜4と20は 한・두・세・네・스무 に変える、と覚えてください。これは韓国語特有のルールで、日本語にはない変化です。
③ 6月・10月を規則どおり読む。 「육월」「십월」は誤りで、正しくは 「유월」「시월」 です。この2つだけは特別、と意識しておきましょう。
📝 まとめと次回予告
この講では、数と時間の表現を学びました。要点を振り返りましょう。
- 2つの数体系:漢数詞(일이삼…)と固有数詞(하나둘셋…)。
- 漢数詞:値段・日付・電話番号・分。6月=유월、10月=시월。
- 固有数詞+単位名詞:個数・人数・年齢・時。1〜4・20は한·두·세·네·스무に変化。
- 時刻:「時は固有、分は漢」。例「한 시 십 분」。半分は반。
- 数を尋ねる疑問詞は 몇(몇 시・몇 살・몇 개)。
数と時間が言えるようになると、約束や買い物が一気に現実的になります。次の第9講「助詞 은/는, 이/가, 을/를」では、これまで少しずつ登場してきた助詞を体系的に整理し、文の骨組みをしっかり作れるようにしていきます。まずは今日の時刻表現を、今の時間を見ながら韓国語で言う練習をしてみましょう。
📚 参考資料
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